2012年5月27日日曜日

紅花栄うころ



















































今朝の花や実たち。ハーブ類が可愛らしく咲き、ちぎった葉の香りは今ごろの風にとても合う。クレマチスとバラは次々咲き替わり、北側はすこし前まで満開のクレマチスの赤紫から、アイスバーグと白い小ぶりなクレマチスへ。 ピンクのバラの隣ではジューンベリーが次第に色づく。ヒヨドリは熟した実を定めて悠々と啄み、それはもう目の前であ…という間。イエローベリーも大好き、ベリー類の艶やかな色はやはり鳥のためねと納得。葡萄の実の堅さ青さは好まない様子。                                
昨日広尾のYYZギャラリーで会ったガンダーラの仏頭の数々は魅力的で、石や砂土色の遥か遠くに往事のカラフル想う。金色や瑠璃、翡翠。今朝は陽に光るジューンベリーにふと腕輪や冠に埋め込まれたルビー思い浮かべる。ギャラリーには蓮の花の写真数々。絵画のような写真はことさら不思議、惹き付けられた。供えられていたというその蓮の花に人の想いあり、ガンダーラの頃からの絶えない流れがそこにうつる。蓮の写真がまた色々にきれいと思った。                                  


2012年5月21日月曜日

小満の頃













































天気予報から雲行き推測、空の晴れ間求めて少し北上を決めたのが夕べ。 今朝は3時に目覚まし合わせ3時半に出発、中央道〜圏央道〜関越道で高坂へ。 夜明けの空は上に行くほど雲が切れ、太陽が右上からくっきり欠け始める。歓声…ほぼ完全な金色の輪を初めて観た時、胸~月~太陽へ一直線にすっとつながる様、この身体も確かに天体の一部であるようなしっかり感。 周囲は午後の陽の雰囲気になり、それでも思った以上に十分な明るさ。細い輪からこれほど光が届くことに、太陽の力あらためて知る。         
月が左下方へ通り過ぎた途端、何事もなかったように白い光の球体にもどり空も周りもいつもの昼間に。夕方帰りつけば、薄あお色と赤紫のクレマチス、それにピーチ色のロココが一斉に花開いていた。                                  



2012年5月14日月曜日

ジャスミンのころ































昨日の庭にて。ジャスミンがこぼれるように咲いて香り漂わす。窓際にいるとちょっとむせるよう。北側のクレマチスも満開、そしてバラは黄色が最初に咲き出した。切り取って挿せば、間もなく倍くらいの大きさに開き、色は白っぽくかわる。紙を何枚も重ね束ねて作るあのバラのような感じ。ジャスミンの蔓の際には朝の月が写り、やや西に傾むいた空の位置。一週間後の朝には、これが東の空で太陽にぴたり重なるのだから…なんともすごいと思う。



2012年5月7日月曜日

立夏の頃















































卯の花くたしも開け、昨日は紫外線の強い好天。 国立天文台の第一赤道儀室では太陽の黒点を観測中。大きな黒点が二つ、ほかに細かくも見えた。 手動の光学望遠鏡は錘を使い動かすもので、一つ一つの部品の噛み合わせが絶妙、手動機器の魅力を感じる。大正10年築のドームは外観、内側も物語のような可愛らしさで、いいなと思う。1939年〜60年間、太陽黒点スケッチに実用された口径20cmの望遠鏡はカールツァイス・イエナ社のもの。このネーム・タグだけでも切り取って持ち帰りたい…と切望する人も。構内には他に1880 年製のレプソルド子午儀など、年代もの望遠鏡がいくつも置かれる。武蔵野の趣残す構内はとても静かで、新緑が風にゆらぎ、陽の光の中に新芽のガクがくるくるたくさん舞っていた。








2012年5月2日水曜日

八十八夜の頃

























クレマチス日和の休日。モンタナはほこるように満開で、白いクレマチスは、名前…定かでないけれど。今ごろの月のようなやわらかな白をふっくら開いた。昨日ゆりホールでのコンサートは弦楽無伴奏曲ほか。カサドのチェロ組曲、そしてバッハはヴァイオリンのパルティータ第2番。飽きる事なく幾度も聴き馴染んだ曲、初めて同じ空間で奏者の演奏を聴く。水が満つるように音が心身にわたり、いっぱいに広がりあふれ涙にこぼれた。