2012年11月29日木曜日

北風木の葉を払うころ














                      
                                                               
今夜はきれいな月夜…半影月食とおしえてもらいあらためて空をあおぐ。月をもう一度よく眺めれば、上のほうがすこしグレーを帯びたような感じ。月明かりの庭も心なしかいつもより蒼白い風で、それもきれい。大気は日毎冷たくなってきて、庭の紅葉もさまざま。黄色の犬四手にヒメシャラの橙。ジューンベリーの赤い葉はじきにほとんど落ちる。楽しませてくれた秋バラもそろそろ咲ききりそう。みんな本格的冬支度。


2012年11月20日火曜日

吊るし柿のころ
































和歌山から柿が届き、急ぎ吊るし柿にする。昨年よりも少しお行儀よく並び吊るす事ができた感じ。白菜は収穫したてをいただき、ちぎってサラダにして食べたらほんとうに甘みがあり美味しかった。今日は残りを天日干し、漬け物用に。空気が乾いてくるこれからは、実でも皮でも色々なものを天日干しできていいなと思う。 

先週、獅子座流星群のころ宮が瀬で夜空をあおげば、流れ星一瞬。いくつか目にする。校長先生はやはりいらしていて、双眼鏡を貸してくださる。オリオンの星雲もとても良く見えた。そして一昨日は道志温泉のもみじと夜空。山間は日が落ちれば大気がしんしんと冷え、空は黒く濃くて、星の光が目のようですい寄せられそう。よだかの星を想いだした。



2012年11月10日土曜日

立冬の頃



























 今朝の赤色々。バラは新芽が鮮やかに瑞々しくて、柔らか気。チョコレートコスモスの深い紅も満開で、アイビーゼラニウムは、時期も長く咲いていてくれる。オキザリスはちょうど目覚めの時間で、陽に開こうとするところ。今ごろの赤の静かな存在感には目を惹かれ、そしてホ…とする。
バッハやヘンデルのバロック音楽の存在感は、人の持つ自然なリズムにたぶん通じているのに気ついて、やはりほ…とする。苦手な思いから、いつのまにかそのバランスや秩序に誠実感じられ、それは心身への信頼感のような気もする。先日のバッハ無伴奏組曲は短調を選んだけれど、いつか全体をつかみあらためて感じたいと思った。




2012年10月27日土曜日

栗名月



















今日の丸いもの。久しぶりに雲のない空に昇ったのは満月にあと少しの十三夜、栗名月。収穫した赤い丸はローズヒップで、艶やかな実は花の姿より親しみある感じ。可愛らしくて、食べるほどたくさんとれたらいいなと思う。そして、点在する星のような光は、朝鮮海峡に広がる漁り火。中国行きの飛行機の中から見えた光景だそう。遠くに見えるのは韓国の街灯りで、異国の幻想。 海中にはきっとキラキラ光る烏賊の群れもあり、それも幻想的と思った。


2012年10月20日土曜日

秋土用のころ













今ごろの夜空…30秒の露出×10枚をコンポジットしてみれば、ここからでも星の軌道がだいぶ明るくクリアにみえる。オリオンの三つ星がとくにくっきり。地球の動き、時の流れがこうすると確かに現れてみえ、当たり前のことなのだけれどやはり不思議な感じ。

昨日は宮が瀬ダム辺り空を観に行くも、思惑違いに雲が広がりちょっと残念。 天の川は、この夏にダム近くで写したもので、このとき赤道儀を初めて自分でも使ってみる。赤道儀のことも、コンポジットのことも説明をもらうのだけれどまだ理解はあやふや…それでも、星の空をみれば何千何億という時間の流れに対面し、ロマンチックというよりもダイナミック。 砂の数と星の数、どちらが多いか…ダム周辺の道路管理する方に昨夜もそう問われる。365日の門番さんたち。暗がりでの会話は時々とぼけた感じで、どこか狐につままれたような気もして可笑しい。 たぶん次に行ったときも同じ質問をされるのだと思う。その度思いをめぐらせて、星の空もまたつきることがない。



2012年10月12日金曜日

キャラメルのころ

 
















































 今朝のリースたち。朝陽がぐっと南よりになってきて、気がつけば壁にあたる光も傾いて和らかい。夏の間、小さく揺れて涼し気だったフウセンカズラの丸は、しっかり茶色になって、今朝は種を収穫。 蔓ものの整理はつい丸く絡めとるので、リースがいくつもできてくる。芳香漂わせたラベンダーリースには、ひからびてしまったベリーの赤い実もさしたり、それもまた可愛らしかった。

玄関先の秋色は、チョコレートコスモスとキャラメルヒューケラ。暖かいものも恋しくなるような今ごろ、その名前もカラーもそばにいてくれるとうれしい感じ。
先日ウィーンの花屋でヒューケラを見つけたときは、これはドイツ語だったのね…と納得。そして、ケラはきっとヘレン・ケラーのケラに違いないし…と思ったのだけれど。調べてみれば、ケラーのそれはスペル違いだった。Heucheraというのは学名だそう。ツボサンゴ・と呼ぶと名前も限定されてくるけれど、ヒューケラと呼べば、装いが様々になってくる。便利と思ったり、それでなんだかちょっと可笑しくもなった。






2012年9月24日月曜日

ウィーンの夜































































ウィーンで三夜続けて聴いたコンサート。 教会の一部から続くSALA TERRENAは、1781年16歳のモーツアルトが司教Colloredoに仕えて曲を弾いた、ウィーン最古のコンサートホール。 当時の雰囲気の中で今は毎夜室内楽が演奏される。4曲目演奏の最後はKV.525アイネクだった。 そして次の夜はオペラ座。1869年モーツアルトのドン・ジョバンニで幕開けしたところ。この日はバレエ、プロコフィエフのロミオとジュリエット。舞台に合わせての演奏の難しさをきいてはいたけれど、本当に、独特の集中が必要ということがボックス内から感じられ、舞台上と舞台下のハーモニーがつくり出すもののすばらしさにため息。 最後の日はバロック建築の美しいカール教会にて、モーツアルトのレクイエム。 ひたすらに和声のすごさを体感。楽器にない不思議な強さ響きをあらためて知る思いがした。



Jhohann Strauss-wohnung





























































地下鉄1号線でウィーン北駅の近く、ドナウ運河の北側にはシュトラウスが住んだアパートメント。今も使われていて、建物入り口には各戸への呼び出しベルが並び、共用の階段下にはベビーカーなどが置かれ、普通に生活感。美しく青きドナウ・はここで作曲されたそう。オルガンはキーの上にそれぞれボタンが並び、その左右端に取り付けられた折り畳み式ろうそく立てがなんともかわいらしくて、ほの暗い、柔らかい光の中で鍵盤を弾く様子が目に浮かんだ。 STADTPARK の静かな初秋の空気を歩くと、ブルックナーの胸像、そして公園中心に建つのはシュトラウスの金色の像。奏でているのはワルツ…たぶんきっと。




Shubert -Geburtshaus






































































ウィーン市街地からトラムで少し北へいくと、シューベルトの生家といわれているアパートメントがあり、今はミュージアムとして譜面や愛用のギターほかが展示されている。作られたおびただしい曲数の中、知っているのはそのごく一部だけれども…若さの持つ澄んだイメージある作曲家。早世の天才はウィーン中に軌跡を残し、今も往事の姿そのままで語りかけてくる。