日曜日は慣れないJRと近鉄乗り継ぎながら、有馬温泉から奈良へ戻り法隆寺へ。中宮寺の如意輪観世音菩薩に会う。ここも特別展示の時期で、天寿国曼荼羅繍帳のオリジナルが本堂に公開されていた。中に上がり、美しい菩薩に相対すように正座、そして傍らに最古の刺繍を間近にみる。今に残る糸の色は後期に修正されたものよりも、往事のもののほうが鮮やかということにも感嘆。 観る人々は静かに驚きの声あげていた。
月のうさぎが挽いているのは薬だそうで、天寿国でも聖徳太子にきっと欠かせない。今もその絵柄や色に惹き付けられやまないのは、時の厚みとそして何より繍帳に込められた橘大郎女の想いに人々が心寄せるから…そう思う。本堂回廊からは夢殿と桜を臨む、春の尼寺は桔梗に囲まれ可愛らし気だった。
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